『うん、本当にごめんね』

「いえ、大丈夫、です。 それじゃあ…」


ガチャッ

原田くんが出ていったのを確認して
私も屋上から出ようとする。と、

「かーわいそー。かっこいい奴だったじゃーん?割と女顔だったけど」

上のほうから聞き覚えのある声がした

『なんだ、春か…』

「なんだとはなんだ、失礼な」

ストッと上から降りてくる。
こいつの名前は中月春[ナカツキ ハル]
さくら荘の住人だったりする

『だって春じゃん』

「あれ?なんでお前教室戻ろうとしてんの?」

『かばん。教室忘れた。』

「優しい春様が持ってきてあげてるよー」

『なんかむかつくけど ありがと』

「おーう。なんか奢れー♪」


…聞こえなかったふりしよ。