「ねえ、ハルカちゃんは今まで何人の男とヤったの?」



覚えているわけない。



そんなのどうでもいいから。





投げやりになっているのではなくて、人数はわたしの中で無意味なものだからだ。
覚えていて得になるものではない。




しかしこの質問は男が大体してくるものなのである。




彼女には聞かないだろうが、割り切った関係の相手には最初の段階で聞くことが多い。



まだ若い男、とくに大学生は女とではなくハルカちゃんとセックスをする。

その辺が若いのだ。



割り切った関係とは言え、人として接しようとする。

だからわたしのプライベートにも興味があるし、セックス事情にも興味があるのだ。


そしてこの辺りが、AVでいうあの最初のインタビューみたいなところである。
男に対して同じ効果を発揮する。



ここで失敗してはいけないのが相手のムラムラを抑制しないようにすること。
相手の好きそうな言葉を選んで、お粗末なナニをなるべく使い物になるよう勃たせるのだ。


そうしなければわたしのためにもならない。

「んーとね、20人前後かな?そんなにいないよ〜。」


嘘だ。おそらくとうに超えている。



しかしここでリアル感のある答えを返す事によって男は燃えていく。

言葉選びは大事だ。


「え〜嘘っぽいな〜ハルカちゃん本当はもっといるんでしょ?」

ニヤニヤしてる、言葉はうまく選べたらしい。


「どうしてそう思うの?」


顎をついて彼の顔に近づいてみた。



「だって、すごーくエロそうだもん。」



ムラムラしてくると、男の目や口元や息づかいやオーラが変わる。




ここがタイミング。





わたし達はその後近くのラブホテルの一室を借り話を織り交ぜながら何回かセックスをした。


特別上手なわけではなかったが、わたしが気持ちよくさせてあげることはできたので満足だ。



わたしは元々イキにくい体質で、潮も噴かない。

だけどわたしのテクニックで相手が喜んでくれたり、気持ちいいと言ってくれたり、褒めてもらえるとそれだけで嬉しいのだ。




もちろんノーマルだったし、相手のわたしへの印象はそれなりによかったらしく次のお誘いもあった。






わたしはこうやって色々な男とセックスをする。