プルルルル…
「あ、もしもし?」
『誰か分かったか?』
「…いや、特徴だけ。
セミロングの茶髪、少し巻いてるかなって感じ」
『りょーかい。お前も早く来いよ!』
「おう」
みんなが帰った教室に一人、俺は電話を切る。
咲希のために、頑張んなきゃ。
―――――――――――…
――――――…
「……はっ…はぁ……」
俺はきっといると思われるショッピングセンターへと向かった。
SNSで、『自転車置き場』と言われたので陰からそっと見る。
「ねえねえ、そこの彼女さん」
「っ?!」
俺らの学校のやつらから話しかけられたから驚いているよう。