『隣の学校の宏ってやつと黒髪の女の子がデートしてるとこに、黒髪の女の子をナンパして、顔見てきて』
二人には、なぜ顔を見てくる必要があるのか、詳しく説明してある。
きっと、黒髪の女の子がこの学校の子なら、放課後急いで帰るだろう。
「俺、窓から誰が急いで帰るか見るわ」
そう、二人に告げて。
誰か分かったら、明日、そいつをつけようと思う。
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放課後。
ホームルームが終わった瞬間、俺は窓際に急いできて、校門の方向を見る。
「…ん?」
たたた、と校門を出ていく女の子がいた。
その子は髪の毛がセミロングで、茶色い。
染めている、というところだろうか。
学校の女の子はセミロングで茶色い髪色の子がたくさんいて、誰というのは特定ができない。
やっぱり、彼奴らに頼むしかないか。