「こ、ここか…」


私はビルの前で立ち止まった


もう服はびちょびちょに濡れていた


先生との約束すぽかしちゃった…


でも仕方ないよね…


私は恐る恐るビルに入った


ビルの中は薄暗くて周りがあまり見えなかった


「ほら! 立てよ!」


男の声が聞こえたあとものすごい音がした


悟が危ない!


私は階段を駆け上がった


「さ、悟!」


階段を上り終わってすぐの部屋に悟の姿が


「てめー、誰だ?」


バッドを持った男が私に近づいてきた


「悟を離せよ!」


私は男を思いっきり睨み付けた


「何睨んでるんだよ!」


男は私にバッドを振り回してきた


私はとっさに反応して男を蹴り飛ばした


「い、いてぇ…」


「何だこの女…」


「悟を離せって言ってだよ!」


私は男たちに殴りかかった


「おら! このやろー!」


私は渾身の力で男たちを殴った


「やめろ!」


倒れていた悟が叫んだ


「悟大丈夫なの?」


私は悟に近づいた


「もうやめろ… こんな事件起こしたらお前また逆戻りだぞ… 今大事な時期だろうが…」


「そんなの関係ない! 私は悟を助けるために来たの! それにどんな処分を受けても構わない」


私は今悟を助けなきゃいけない


「ふざけんな!」


男が後ろからバッドを振ってきた


私が振り返ったときにはもう遅かった


もう、ダメだ…


私はとっさに目をつぶった


あれ…?


痛くない…


私が目をあけると男は倒れていた


「大丈夫か!」


この声は……