そのテンションのまま3人で新しい教室に入った。
席は名前順だったけど、偶然3人とも近かった。
あたしは席についてふぅとため息をついてから周りを見渡してみた。
すると1人の男子と視線がぶつかった―。
あたしは彼をじっと見てしまい急に照れくさくなった。
その彼の名前は岩田 燈貴(いわた とうき)
バスケ部のエース。
クラスは一度も同じになったことはないけど、人気者だから彼のことは誰もが分かる。もちろんあの明るくて眩しい笑顔とどこかさりげない優しさを持ってることも全部知っていた。
今まで恋とかどうでもよかった。なんでもよかった。
……だけど彼と視線がぶつかった瞬間、あたしの中の歯車が狂い始めた。
あたしはこの時この人に恋をした―…。