そういうことか!
でも、いくらパートナーでも……
「服だけ貸せよ」
そう言って背を向けて拓馬は待っててくれる。
「うん」
後ろから服をそっと渡す。
拓馬、直々乾かしてくれるらしい。
どうやってるのかは、よくわからないけど。
私は拓馬から見えない位置で、木を背もたれ代わりに座った。
小さな風が動く気配が分かるぐらい静かだ。
「ごめんな」
ポツリと零れる拓馬の声。
一応は、悪いと思ってるらしい。
「別に。拓馬に振り回されるのは慣れてるし」
どこかムズムズするような沈黙。
先にそれを解いたのは偶然、私だった。