「なっんで?」
「ちさと、スキャッチ濡らしだろ!!」
「防水機能ついてるから!そもそも、そんなに簡単に壊れないし」
スキャッチの画面を見るも真っ暗だ。
何も反応しない。
それは、拓馬がつけてるのも同じだった。
「ねぇ、電源消されたんじゃない?」
「でも、まだそんな時間じゃねぇぞ」
「そうじゃなくて、主電源の方とか……」
「……」
「電源消したやつ、まじブッコロス!」
いやもう、勝手に入った私たちがいけないんだけどね。
「ねぇ、どうする……?」
「俺だってもう、わかんねぇよ……」
現実に帰れず仕舞いの私たちは途方に暮れたのだった。