≪Are you ready?≫
「「OK!」」
機会音とともに浮き上がる文字に対して私たちは返答した。
立ちはだかるのは、巨大なクマのような獣。
私たち人間の何倍、あるだろうか……
次第に腕がうずめきだす。
手から膨大な水を発射して、一応命中するも……
「ちさと、違うとこ当てろよ!!」
「拓馬が違うとこ、狙えばいいでしょ!」
拓馬の炎と私の水が打ち消しあって、あまり効果はなさそうだ。
「あーもう!拓馬!」
「折角、違うとこ狙ってやったのに」
「どうしてくれるのよ!」
「お前なぁ………」
口喧嘩する私たちにいつのまにか黒い影が覆いかぶさる。
大きな口が開かれて……
ブファー!っと白い煙が辺りに広がった。
もうあのクマの姿はない。