「んっ…」

由那さんが目を覚ます。

「由那さん?
分かるか?」

「け…ん、しゅ、い?」

「良かった。」

状況を把握しようと
色々 考えているであろう
由那さんを見ていると、
なんだか可愛くてつい笑ってしまった。

「何 笑ってんのよ。」

いつもの由那さんだ。

「林先生に報告してくる。」

そう言って立ち上がると

「あ、…」

由那さんが何かを言いかけた。

「なんだ?どうかしたか?」

「っ…なんでもない。
早く出てって。」

気になりながらも、

「はいはい。
寝てろよ。」

少し微笑みながらそう答えて
俺は林先生に報告しに行った。