夢を見た。
小さくて、何も知らなかった時の夢を。
いつもの強烈なやつよりはましか....
今が不幸だとは思わない。
でも夢から目が覚めてそれが夢だと分かった瞬間、どうしようもなく寂しくなる時がある。
それがあたたかな思い出だとしたら尚更。
「おっはよー、アカリ。」
「うわっ、スゲーくま。それもう年だからとかのレベル越えてんぞ。」
「うっさい、アンタの朝ごはんから卵抜いてやろーか。」
着替えして食堂に向かえばたくさんの子供たちと合流する。
「今日の食事当番アカリじゃねーだろ。」
べーっと舌を出して私を抜いていく少年。
実に可愛いげがなくて、誰かを彷彿とさせる。