私の家に着いた。
荷物を降ろして私の部屋に向かう。
リュウは神妙な面持ちで私の後をついてきた。
私の部屋にはただのベッドがある。
私が部屋の前で急に止まると、後ろのリュウがぶつかってきた。
よろける私。
支えるリュウ。
気がつくと、リュウの可愛い顔が数センチほどの距離に迫っていた。
「キス、する?」
コクと頷いた彼に、下側にいた私は部活で鍛えた腹筋で、軽い口づけをした。
「んっ…柔らかっ…」
リュウが妙に可愛い声をだす。
体制を立て直した私は、角度を変え、舌を入れ、リュウの上唇を噛み、リュウから色んなモノを吸い取ったような気がする。
その間にリュウは、
「んっ…んっ…やっ…あっ…んおっ…いっ息がっできないの!はなっ離してよう!」
と、抗議の喘ぎを漏らしていた。
リュウが暴れて痛いので、離してやるコトにした。
「長いよ!息継ぎ苦しいよ!」
きゃんきゃんと叫ぶリュウ。
とりあえず抱きしめてなだめる。
その時だった。
「お、俺だって…男子なんだからな⁉︎身長低いからってなめてんじゃねーし!俺だって、俺だって、そろそろ限界なんだけど!」
抱きしめた頭から、いつもとは違うリュウの声がした。
「…リュウ?」
「いっつもそうだ。サキは俺が小学生かなんかの幼稚なやつって考えてる。だけど、だけど、俺だって高校生なんだよ!男子高校生なんだよ!」
リュウの右手が、彼を包む私の左手に当てられる。
少し押されて、私は後ろへ下がる。
「いっつも理性でセーブしてても、あんなキスされたら…俺だって、襲いたくなるよ?」
ジリジリ後ろに下がり、そして…
バタンッ
リュウに押し倒された。
「嘘だ、私の綺麗なリュウが汚れていく…!!」
なんと屈辱的。
そしてなんて興奮するのだろう。
私の下腹部はすでにびしょびしょだろう。
だって、私に覆い被さり、顔を近づけ、逆光に照らされた彼が、私はとてもかっこいいと思ったから。
「ねえ、サキ。ヤりたい。いいでしょ?」
相変わらずの上目遣いに断れない私。
リュウからの唇が私の首筋を、這う。
シャツが脱がされる。
ボタンがうまく外れなくて涙目になるリュウ。
私の下着姿に、思わず顔を背けてしまうリュウ。
ああ、可愛い。
「できるだけ、優しくするから、サキも力抜いてね?」
そういうリュウ。
「なるべく痛くしたくないから、撫でてあげる。」
そういうリュウ。
ゆっくりゆっくり、私の中へと入って行くリュウ。
宝物を扱う様に、大切に、だけどしっかりと私を抱きしめるリュウ。
私はされている間、一度もリュウを可愛いと思わなかった。
私の頭には、リュウのコトが好きだと言う気持ち。
下腹部がぐちょぐちょにされている。
だけど、気持ちいい。
このままリュウと抱きしめあっていたい。
リュウ、リュウ、リュウ!
「サキ、サキは今幸せ?」
突然、リュウはそんなことをきいてきた。
私は、下腹部の痛みと、未知の快感にひたすら喘ぐしかなくて、返事する余裕がなかったからとりあえずコクコクと首を縦に振った。
幸せに決まっている。