「佐倉ー」


「あっ、はーい」


教室の中から、担任があたしのことを呼んでいる。


中に入ると、同じ委員会の岸田君も担任に捕まっていた。


「今日の放課後、美化委員の招集が物理室であるらしいから。ちゃんと行けよ」


「は〜い」


「俺 用事あるから行けねぇわ」


髪を弄りながらそう言う岸田君。


(…絶対用事なんてないでしょ)


「つべこべ言うな。佐倉は兎も角、岸田。お前は必ず出席しろよ。担当の先生に確認するからな」


「えー!!めんどくせぇな!!」