「一緒に帰りませんか…?」



あれから10分くらいが経とうとしていた時、顔を真っ赤にした一之瀬君が言った。

女だ…。

そんな言われ方したらOKしか言えんがな…。


「いいよ」


まあ、別に断る理由もないし。
1人で帰るの寂しかったし。


「すぐ用意します」と笑ってカバンに教科書を全部入れる。


…全部!?

さすが一之瀬君…。



私なんて教科書カバン中に入ってないもん。

お陰様で軽いしぺったんこ。



「重くないの?」


腕折れないかな。

一之瀬君細いからポキっていっちゃいそう。