よし、今までのはなかった事にしよう。



ガタっと急に立ち上がった私は忘れ物のポーチをカバンに直して教室を出ようとした時、一之瀬君が「あの」って言った。


「どうしたの?」

「1人で帰るんですか?」


ああ、そう言えば頭ぶつける前にそんな事聞いてたな。


私が頭をうった時だっけ。

また無視しちゃった。



とりあえず「うん」と言っておいた。


するとオロオロしたりモジモジしたりしてなにか言いたげだった。


少し面白いから観戦しとこう。