…ん?痛かった?…うん、痛かった。


「一之瀬君…ちょっといいかな?」

「は、はい!」

「私のほっぺ…つねってくれない?」



一之瀬君は驚いている。

まあ、普通の反応。


私でも急に「ほっぺつねってくれ」なんて言われたら「この人頭大丈夫かな」って思うもん。




「私を現実に戻すためと思ってお願いします」


そして私は土下座した。

そう、これは私を現実に戻すための儀式なのだ。


「わ、わかりましたから頭あげてください!汚いですよ」



これで私は目を覚ますんだ…。

さよなら私の夢の一之瀬君。