拓真は笑っているけど、それは無理して笑っている様に私は見えた。


触れてしまえば壊れてしまいそうな儚い笑顔。



“拓真の精一杯の強がり”



……これも夢ですか?

誰に言うわけでもなくただそう思った。


明奈の言ってた通りだね。


“気付いた時には遅かったなんてならない様にね”


今からじゃ遅いですか?


もっと早く気付いていたかった。

ううん、もっと早く素直になりたかった。


それが正しい答えだと思う。