嬉しいのかわからないけど少年が笑う。


相も変わらず笑顔が可愛い。

可愛過ぎて保健室に運ばれるんじゃないか。


私が。



もういっそのこと男になってしまいたい。

女である私でもその可愛さにドキッとしてしまう。



「あ、あの…桜羽さん?僕の顔に何か付いてる?」


不安そうにそう言うから可愛くてからかってやろうと笑いながら「可愛いから見てただけ」と言うと顔を真っ赤にして自分の席についた。


少年よ。

君は私の隣だったのかい?



なのに知らないって私の目はいったい今まで何を見ていたんだ。


そして私の脳は何を処理していたんだ。


脳よ、クラスメイトのしかも隣の席の人の顔を処理してはダメだ。

このバカ脳。