周りの人に見られるのは慣れた。
何を言われてもいい。
でも、良太はそういうの気にするから。
これでよかったんだ・・・
「吉沢さん。もう歩ける?」
養護の先生が来てくれた。
「はい。ありがとうございます。」
「私たちは駅へ向かいましょう。」
「………」
「発作の頻度が多くなってない?」
「よくわからないけど・・・すぐに胸が・・・」
「また入院したほうがいいわね。」
「今度、大きな発作が起きたら入院することになってるんです。」
「修学旅行で疲れが溜まってるし、帰ったらすぐに」
「まだ大丈夫です!このことは言わないでください!」
「そこまで言うなら・・・」
「夏休みになったら入院しますから。」
帰りの新幹線は養護の先生が隣だった。
これで修学旅行も終わり。
あと少しで夏休み。
あと少しで入院生活が始まる。
テストがあるから帰ったら勉強して、
あっ、病院に行かないと
また大和先生に怒られるだろうな。
それから、、、
先のことを考えるのはつらい。
やりたいこと、やらなきゃいけないこと
もっとたくさんあるのに
ぜんぜん時間が足りないから。
大好きな先生と過ごせる時間は?
もう残された時間は多くないだろうな・・・