会いたくなかった。顔も見たくなかった。
思い出したくなかったのに・・・
「・・・先生もお似合いでしたよ。」
「俺のことはどうでもいいんだ。」
「先生は結婚しないでくださいって言われたら
あの人との結婚を取り消してくれますか?」
あたし何言ってるんだろう。
「・・・それは無理だ。」
そんなの当たり前だ。
お互いに好きで結婚するんだから。
誰にも止める権利はない。
「お前らみたいな恋愛ごっことは違うんだ。」
間違ってない。先生の言うことは正しい。
でも、最低だと思った。
無意識に先生をビンタした。
「ばか!大嫌い!」
いつもなら追いかけてくるのに
追いかけてこなかった。
これでいいんだ。
先生は好きな人と結婚して
幸せになってくれるんだから。
それに、良太がいるから。
あたしは1人じゃない。
そう言ってくれたんだけど・・・
やっぱり涙が出る。
良太は先生の代わりなんだよ。
1番最低なのは、あたし。
ごめんなさい・・・
良太のくれたネックレスを見ると
罪悪感で胸が苦しい。