デート当日。


瑞希に選んでもらった勝負服。

久しぶりの化粧。


気合い入れすぎたかな・・・





いつものバス停で待ち合わせ。

やっぱり良太は来ていた。



「ごめんね!待った?」



「30分くらい待った。来るの遅い。」



「やっぱりバカ良太だ!」



「・・・うるせぇよ。」



「どうしたの?言い返せないの?」



「・・・お前が悪いんだ!早く行くぞ!!」



「ん?どういうこと?」



あたしから逃げるように前を歩く。

なかなか追いつかない。


すると、いきなり止まった。



「そんな服着て化粧するのが悪い。」



「………」



「・・・可愛い。」



「ありがと・・・」



「ほら!」



良太から手をつないできた上に

しかも可愛いって言われた。



いつも2人でいるときの感じとぜんぜん違う。


あたしまで緊張が伝わってくる。



ほんとに良太とデートするんだ。







「愛莉はどこ行きたい?」



「デートって初めてだから・・・」



「俺だって初めてだけど、遊園地はどう?」



「でも乗り物は・・・」



「一緒に観覧車乗りたいんだ!」



「・・・そうだね。」



良太の嬉しそうな顔を見たら
嫌って言えなかった・・・