片づけも終わって

ほんとにすることがなくなった。


先生は仕事している。



勉強しようと思って教科書を開いた。

でも、今はそんな気分じゃない。


何も頭に入ってこない。





先生があたしのオムライスを食べてくれた。

そこまではよかったけど・・・



これから毎晩、食べに来るのかな?


それとも気が向いたら来るとか?


来るとき言ってほしいよね。





「おーい。大丈夫か?」



「は、は、は、はい!」



「やっぱりおもしろいな。」



「驚かさないでくださいよ。」



「ごめん。おもしろくて。」



「バカにしてます?」



「可愛いな。お前ってやつは。」



頭をくしゃくしゃとなでられた。

今のも冗談だよね・・・





「さっきから進んでないぞ。
どこがわからないんだ?」



「………」



「この問題は」



「先生。聞きたいことがあります。」



「どうした?」



「他の生徒も家に泊めたり、
ご飯作ってもらったりしますか?」



「………」



「・・・ごめんなさい。」




先生は熱心に教えてくれたけど、

ずっと上の空だった。



何言ってるのよ、自分!

そんなこと聞いてどうするのよ!



あんなこと聞くんじゃなかった。