そろそろ夜ご飯を作ろうと思って
冷蔵庫を開けてみると空っぽ。
お兄ちゃんは自分でご飯を作らないから。
買い物に行こうとしたとき、
お兄ちゃんから電話がかかってきた。
「愛莉?何してる?」
「ちょっと買い物に行こうとしたところ。」
「いつもの居酒屋に来てくれ。」
「今日は疲れてるから、また今度に」
もう電話は切られていた。
「いらっしゃいませ!」
お兄ちゃんと何度か来たことある居酒屋。
ここの店員さんもあたしを見て
すぐ席まで案内してくれた。
「愛莉!こっち座れ!」
お兄ちゃんの隣に座った。
良い感じに酔ってる。
「こいつ、俺の幼なじみ。どうしても愛莉に会いたいって言うから。」
「はじめまして。中原真人です。」
「吉沢愛莉です。兄がお世話になっています。」
これが初めての出会いでした。