何も考えたくないと思っていても

また先生のことを考えてしまう。



早く自分の家に帰りたい。





小さな公園に最初は1人だったけど

少しずつ家族連れが増えてきた。


見ているとつらくなる・・・



先生の家に帰ろうとしたとき

1人の男の子が声をかけてきた。



「お姉ちゃん何してるの?」



「えっ?」



「僕と一緒に遊ぼう。」



「お母さんは?」



「いないよ。」



名前は大地くん。5歳の男の子。


何でお母さんがいないのかわからないけど、

ずっと笑っていた。



「うん。お姉ちゃんと遊ぼうか。」



「やったー!」






久しぶりに楽しく遊んだ。

大地くんも楽しそうでよかった。



それなのに、こういうときに限って

いきなり胸が苦しくなってきた。



「お姉ちゃん!大丈夫!?」



「う、うん…」



「こっち来て!座って!」



「ありがと…」