とりあえず準備はできた。



思った以上に緊張しすぎて

少し胸が苦しくなる。





先生は車で誰かと電話していた。



電話してる横顔もかっこいいと思うなんて

あたしもどうかしている。




「何してるんだ。早く乗れ。」



「は、はい!」




高級そうな車。余計に落ち着かない。


しかも、今日の先生は怖い。


学校での態度が悪かったから

きっと怒ってるんだ。





それから何の会話もなく、

先生の家に着いた。



大きなマンションに住んでいる。


あたしのアパートとは比べ物にならない・・・


かなりのお金持ちだということがわかる。




「入らないのか?」



「あたし先生の生徒ですよ?」



「俺は気にしないけど。」



「バレたら大変なことに・・・」



「ここまで来て言うことか?」



「それは・・・」



「とりあえず入れ。」