次の日。
お兄ちゃんに説得されて学校へ。
その前に、今日は病院へ行く日。
「愛莉ちゃん、聞いてる?」
「・・・ごめんなさい。」
「どうした?学校で何かあった?」
「別に何もないよ。」
「好きな人できたとか?」
「ち、ち、ちがうよ!」
「図星だな。相手はどんな人?」
「もう帰る!」
「無理するなよ。気をつけてな。」
担当医の大和先生。
幼い頃から診てくれている。
お兄ちゃん的な存在だ。
学校に遅れてきたら担任に報告。
朝から会いたくないのに。
「おはよう。調子どうだった?」
「先生には関係ない。」
「やっと先生って認めてくれたのか?」
「もう授業に行きます。」
「待て。」
いきなり後ろから腕を掴まれて
思わず足が止まった。