「じゃあ.行って来るな」
「うん。いってらっしゃい」
そう言って優雪が教室を出ていった時....。
あたしの目の前に現れる3つの影。
「おい.片桐。ちょっと来いよ」
そう言っているのはこのクラスのボス?
的な存在の....。
名前知らないからA子とB子とC子でいいや。
空き教室に呼び出されたあたしはお
肩をドンッ!と押され.
「お前さ.何.真条くんと話してんの?
対して仲良くもないくせに!」
対して仲良くもない....?
「ふーん。....で? あんたらもどうせ
顔がカッコイイからとかで近づきたいんでしょ?」
あたしがそういった瞬間。
A子達の顔がみるみる赤くなってきた。
「は.はぁ?カッコイイから!?なわけない....でしょ!」
「ふーん。やっぱり図星じゃん」
「アンタ.モデルだからっで調子のんなよ!」
いっつも言われるこのセリフ。
もう聞きあきたってくらい言われてるんだから
こっちもだんだんイライラしてくるわけ。
「ていうか.話それだけ?ダルいから帰るわ」
そう言って部屋から出ようとしたら....。
バキッ!
そういう音が聞こえたと思うと頭に激しい痛みが走る。
「....っ」
「ふっ....。油断してっからだよ」
「チッ」
ここまで来たらもう限界。モデルやる前は
あたしヤンキーだったの。一応。
喧嘩っ早くて....。
1~2人ならすぐに倒せるけど3人はタチが悪い。
「あ?何舌打ちしてんの?」
「もう.限界つってんだよ!テメェ等3人。
まとめてぶっ潰してやるよ。」
あたしがそう言うとA子達はあたしに容赦なく
覆い被さって来て。
気がつく頃には.服もビリビリに破かれ.
髪はボサボサ。まともな格好なんかじゃなかった。
「いつ迎えがくるかな〜?」
なんてことをいいながらA子達は教室から
出ていった。
ガチャッ
あたしも教室から出ようとした。
....あれ?鍵があかない....?
ちゃんとあけてるのに....。
あ....。外から鍵がかけれるタイプなんだった。
「どうしよう....。優雪....」
あたしはひたすら『優雪』という文字を
心の中で何回も唱えた。
───────気が遠くなるぐらいに....。