あたしは店を出て大通りに出た。
大通りは人通りが多くて.犯罪に会いにくいから。

でもこの日は違った。

人なんていない。
いつもはついてるはずの店のライトも全部消えたまま。

冷たい風が頬を伝う。

「あれ....。恋奈ちゃん?」
「キャー!!!」
突然かけられた声に驚いたあたしは
カバンを振り回してしまった。

ボスッ!

「痛ったあ〜」 
「え....?」
そこにいたのは....プロデューサーだった。
「プロデューサー....。」
「ほら。やっぱり恋奈ちゃんじゃん。
郵便受けの手紙.見てくれた?
いや〜.恋奈ちゃんってホントかわいいよね〜」 

「食べちゃいたいくらい」
 
「....っ。郵便受け....?何のことですか?」
「とぼけちゃって....。今ここで
押し倒してもいいんだよ?」
「え....っ?」
「かわいいね....。そういうところ〜。」

気持ち悪い。ろれつが回ってない。
目線も変。何かがおかしい....。

グイッ!

急に手を引かれた。
「ちょっ....!離して下さい!!!」
普段は気が強いあたしだけど
今はプロデューサーだから言えない。

無理矢理タクシーに乗せられ.
連れてこられた場所は....ラブホ。
「本当にやめてって言ってんだろ!」

あっ....。

言った瞬間.自分で口を塞いだけど....遅かった。
「言ってんだろ....?」
「や....。あ.あの.....」
「そんなことを言う子にはおしおきが必要かな」
「....。」

何も言えなかった。
悪いのはあたしだから....。
心のどこかに抵抗している自分がいる。

でも....。

部屋に連れてこられるといきなり服を脱がされた。
「ちょ....っ!」
手足を縛られて身動きの取れない状態だった。

そして.無理矢理キスされた。
首を振っていても.角度を変えて何回もしてくる。
「はぁ....っ!」
やっとのことで離したとおもったら
次はベッドに運ばれた。

「本当にそれだけはやめてください!!!」
「やめてって言われてやめる人がどこにいるのかな?」

おもむろに覆いかぶさってきた。

そこからあたしの記憶はない───────。