「勝負なんて、やってみないと分からないじゃないですか。」


そう言うと、私に忠告をしに来た2人は予想外なことを言われたらしく目を丸くする。


「言葉じゃなく、実力でしか認められない世界なら実力で勝負するまでです。」


そう言うと、出番が来たみたいなのでラケットを持ちコートの中央に立つ。


相手はいきなり3年生で、しかも大柄で力が強そうな感じだった。


「まぁ、俺に勝つなんて無理だと思うが、せいぜい頑張れよ。」


どいつもこいつも勝手に私の負けを決めて……
そんなことを言われたら嫌でも本気を出すしかなかった。