「ほらー、早く降りる。ドア閉めるぞ」

「…ここって、袴田君の家だったり」

「しますね。つか、1週間前来たじゃん。覚えてないのかよ」

「…見たことあるなーみたいな?」

「まー、いいから、早く入れ」


そういわれて、案内された部屋に入る。

部屋は黒に統一された部屋で、確かに1週間前に来た。


「南―、酒飲むか?」

「…私は寝たいです」

「は?いきなりー、南やらしー」

「…」


冗談めかしたことをいう袴田君をにらむ。

…私がそんなこと言うか。

だって、まだしたことないんでし、そんな軽い女じゃないもん

そんな失礼な。


「まー、酒飲め!」

「…やだー。寝る!」

「いいじゃん。飲め!!」


そういって、冷蔵庫から2本ビールをもって来た袴田君。

確かにお酒は好きです。

ものすごく好きです。

でも、今は寝たいです。

もー、寝てなさ過ぎて、変なテンションになる前に寝たいんですけども…

袴田君の部屋は1Kだから私の座っているソファーの目の前にはベッドが…

私にとっては拷問でしかないよ。こんなのー