もうあたりは暗くなり始めていて、電車の外にはきれいな夕日が見えている。
…あーぁ、なんだか、考えるのめんどくさい。
袴田君はなぜに私をあんなにも連れまわしたのか。
そもそもなぜに、私に告白をしたのか。
…好きだからか。
あー!!
ここが電車の中だということを忘れて、叫びたくなる。
…なんで、こんなにも迷わせるかな!?
いっそのこと断ってしまいたかったよ!!
でもさ!!私は高校時代、袴田君が好きだったわけで、それがまだ私の心の片隅にあって、忘
れてたと思ってたのに、もうそんな気持ちなんてないとか思ってたのに、やはり本人を目の前
にすると違うもので…
今日だって、一日一緒にいただけだけど、私の心の片隅にあったものが片隅から、どんどんと広がってきたような…
確実に広がってきた。
1週間。
しっかり考えないと。