「兄貴うるさい」

「…は?」

「南、どうした?」


袴田君、この肉食のひとを兄貴って…

2人の顔を交互に見るがどこも似ていない。

まさに正反対の2人っていう感じ。


「ホントにお兄さんなんですか?」

「そうそう、高校のときに言ったろ?バカな兄貴がいるって」

「そーいえば」


バカな兄貴っていうのもだいぶ失礼だと思いますが…

そういえば、高校の時にそんなはなしをしたかもと思いだす。

…それにしても似てない。


「兄貴、うるさいから早くやって」

「ホントに生意気な弟でこまるわー、南ちゃんだっけ?」

「あ、はい」

「で、メイクねー。テキトーにやっていいんだよね?」

「…むしろやらなくていいです」

「おもろいこと言うねー!」


そういいながら、私の顔を触りだす袴田君のお兄さん

…袴田君が話を聞いてくれないのは血筋なんですかね。