「いったぁー…………もう何なのよ…」
洸弥とぶつかった衝撃でそのまましりもちをついてしまったのはこの辺りの高校の制服を着ている女の子
黒髪で、それを二つに結っているが、その顔は下を向いているため表情までは伺えない
「すっすみません!!あ、えと、俺が前見て歩いていなければ!」
慌てた様子で側に駆け寄って立ち上がらせようと手を差し出すがその手はすぐに払われる
「え?」
「そういうのいいんで、大丈夫です」
あっさりと告げ、一人で立ち上がった途端、俺の視線と彼女のがバッチリと交わった
…………………あれ?どっかで
「………葵?」
「うそ…紫乃なの?」
刹那、俺の腹に重みを感じた
「…………っ紫乃ぉ!!」