「いや、無理です」

俺の一言に周囲の空気が冷たくなる


「え………紫乃、何で?」
不安そうな顔をしてヨウは俺の表情を伺っている

「だって痛いのとかゴメンだし」





「は?それだけ…?」
「はい。そうですけど」


江口さんは俺の発言に驚き声が出ないらしい
奥にいる凌雅さんは未だ不機嫌そう


「………藤咲来いよ」

だから嫌だってば…
俺はそういうの無理だから…


「ほらフジ、これなら?」
急に発された声に振り向くとそこには極上な笑みの江口さん
その笑顔は俺じゃなくてそこらの女子にやってあげてください
さらに人気が出るから


しかし、笑みを見せているこの人の右手には大きな袋
「フジーこれ、欲しい?」




……………うわサイテー