誰かが俺のことを呼んでる…
《しーの!お前いつまで寝てるんだよ》
うっさいな…いつものことだろ…
《今日は俺と一緒にって言ってただろ》
あぁそうだった…わりぃ…
《だから起きろー》
最後の声を聞くと、自然と目が開いた
けれどそこにはアイツはいなくて
「あ!起きたか紫乃!」
目の前には茶髪の少年……ヨウがいた
「あぁ…わりぃ寝てたわ」
夢だったのか…なんか頭痛い
「大丈夫か紫乃?体調悪いのか?」
「いや、へーき…屋上行くか」
ほんとはヤバいけどバレないようにそっと立ち上がる
一瞬目眩がしたが足に力を入れて我慢した
「お、おう」
ヨウ返事を聞く前に歩きだしていた俺を追うように走る
寝過ぎたのかあの夢のせいなのか気持ち悪いな…