「いいの?ありがとう」
そう言って桜木はにこりと笑った
その姿を見た男子全員が顔を真っ赤にしてたことには気づかずに
まぁ俺はそうは思ったりしないけど…
コイツ……誰よりも真っ赤にさせてる洸弥とは違って
「紫乃くん!あたしもいい?」
少し前に聞いた声に小さくため息をつく
「おーいしのー?聞いてる?」
俺が返事をしないことが気になったのか、洸弥が声を掛けてきた
ほんとは嫌だけど話さなければいいか…
「んー…別にいいよ」
俺の言葉にすぐに反応した須藤さんは既に弁当を持っている
「ほんと!ありがと紫乃くん♪」
言いながらすぐに俺の前の席に座った
え、前かよ…
「じゃ、じゃあ食べよっか」
少し焦ったように洸弥が言うと他の二人も食べ始めた
腹が減るより機嫌が悪くなりそうだ…