「「おお!紫乃さんよろしくお願いします!!」」
そんなに嬉しかったのか……
やっぱり来てよかったと思い口許が緩んだ
「しっ紫乃さんその笑顔は反則っすよ…」
は?意味わかんね…そんなこと言われても困る
「そういやニイは?」
俺に一番会いたがっていた(らしい)ヤツはこの場にはいない
「ニイは今、ショウさんと一緒に外にいますよ。あ、でももうすぐ帰って来るかも…」
そうなんだ…さっき会わなかったな…
「さんきゅマモル」
「い!いえいえ!大丈夫っす!」
何でコイツこんな顔赤いんだ?
最近そんなことが多い気がする…特にあの転校生…
アイツはなんか面倒な感じだからな…
好意を持たれても俺は答えられないからな…
まぁ答えようとも思わないけど…
考え事をしていたその時だった
「……!?しのっ!!!!」
俺の名前を呼ぶ声と共に腹に重みを感じた
「しのっしのっ!おかえり!!」
「ん…ただいま…ニイ…」
それは、俺の一番大切なヤツ………野々村仁伊だった