じろじろと此方に向かってくるたくさんの視線にうんざりしながらも前を歩く二人に続く



二人で勝手に盛り上がっている中に加わらなくてもそのままにしてくれる光弥

しかし、その表情はだらしない位に緩みきっている




「それにしても、藤咲くんってすごいんだね…私ビックリしちゃった」

此方を見てはすぐに視線を戻した桜木は言った

「まぁ、この学校で、紫乃の名前を知らない人はいないんじゃないかなーって…………これだね」

「そうだね。どんな結果かな」


二人の声につられて視線を上げる

そこには大きな紙が緑色の掲示板に貼られてある




「おーい紫乃ー?はやく!!」

「……ん」