『…………うん』

『何だよその反応。感謝しろよなー』

ムッとした表情でこちらを見ると、歩くスピードを速めた
急なことで、体が追い付かずそのまま引っ張られる




『えーっとここら辺なんだけどな…あっ!あった!!』


晨が指差した方向を見るとそこには一面の向日葵


『きれい………』

思わず呟いた言葉に、晨が嬉しそうに笑う

それにつられて、俺も笑ってしまった



『これを母さんにあげようよ!あと父さんにも!』


プレゼントしたらどんな表情をするかな、なんて想像しながら頷く

…………喜んでくれるといいな


再び手を繋ぎ、黄色の中に飛び込む


自分達よりも遥かに背が高いそれを上手く切るのは難しくて、二人で協力しながら行う


『上手くいったな!』

『そうだね。母さん喜ぶといいね』

『暑いからアイスでも食べながら帰るか!』

『うん。そうしよ』



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