Side Shin
生まれた時から一緒にいて、それが当たり前だと思ってた
《しん!早く!》
けれどいつの間にか紫乃は俺の一歩先を歩いていて
どんどん遠ざかっていく姿に着いていくのが精一杯だった
そんな俺はきっとアイツに嫉妬してたんだと思う
「……っそれでも………何であん時あんなこと言ったんだよっ」
紫乃の言葉が頭から離れない
《――――分かって欲しいなんてあのときでもう諦めたよ》
冷めた声で言われた瞬間、アイツの中に俺という存在が薄れて来ているのをハッキリと感じさせられた
「くそっ…昔に戻れるなら今すぐにでも戻りてぇよっ………」
俺らにとって互いが一番だったあの時に
「友哉たちに連絡いれるのは後でも良いか………。とりあえず、今は絋を探そう」
Side Shin end