……さぼるっていってもすることがない。



読みかけの本も教室に置いてきてしまった。



あ、市川くんにメールしてみようかな。



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to:市川くん
件名:篠崎です。
本文:
授業さぼっちゃいました
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なんか、どーでもよかったかな……。



ただぼーっとしてるのも退屈すぎて……って、ん?



……なにか聞こえる……なにかというか、足音が聞こえる。



心なしかこっちに近づいてきてるような……。



そのとき、ぱたっと足音が聞こえなくなった。



怖い怖い怖い!



―――ガラガラっ



「きゃあーーー!!!」



ドアがっ……ドアがあいた!……って……。



「市川くん?!」

「ごめんなさい、驚かせました……よね?」

「……もぉやだあ~……。」



私、こうゆうの駄目なんだから……。



あの足音が市川くんのものだとわかって安心したのか、腰が抜けてしまった……。