ナミは……中2の夏、私とのデートの最中に、交通事故にあって亡くなった。



車の運転手は……飲酒運転をしていて、ほとんど泥酔状態で運転していての事故だった。



ナミは、とっさに私をかばって……だから私は骨折程度ですんだ。



ナミは亡くなる直前、私の腕の中で血まみれになりながら

『晴夏が無事でよかった。』

って……笑った。



それがナミの最後の言葉。



私が、もっと周りを見て歩いていたら……

ナミが、私なんてかばっていなかったら……



こんなこと考えてもナミが帰ってこないのは分かってる。



でも、出てくるのは後悔の念ばかり。



しばらくは学校にも行けずにいた。



それほど、ナミは私の中で大きな存在になっていた。