あたしは再び起き上がり、そのポスターをはがし始めた。
壁が露になる度に切なさが込み上げたが、なんだか気持ちがスッキリする。


残る1枚はあたしのお気に入りだったもの。
それを見ると、急に胸が押しつぶされそうな感覚に陥った。




画鋲を1本ずつ、丁寧にとる。
そして頬に1粒の涙が流れた…




大好きだったんだよ。




もう彼を思うことはない。
彼を見て泣くこともないだろう。






あたしは気持ちをリセットし、その日を終えた…