私はそう決めて、寝るのに充分なダンボールを探すべく街を散策し始めた。





居酒屋、バー、レストラン、夜の街は仕事帰りの大人たちでいっぱいで。

その店の前を片っ端からダンボールを探して歩き回る私はきっと異様な存在だろう。



……ダンボール、なかなかない。



うーん、困った。


それでもそれ以外に寝る方法はないので、私は黙々と歩き続けた。






ある居酒屋の前を通り過ぎて、信号が青になるのをまっていたとき。


黒塗りの高級車が私の前でとまった。