「光、くん。えっと、助けてくれてありがとうございました」


私はとりあえずぺこりと頭を下げた。



「ん」


光くんは、それだけ言って頷いた。



「……ここは、光くんの家、なんだよね?」



「まあ、ね」



「お家の人は?」



「俺、一人暮らし」



驚いた。


高校生が一人暮らしなんてできるんだ。




「え、光くんて、高校生だよね?あ、絹さんってさっき言ってなかった?」



「高校生だよ。あー、絹さんってのは、ここのアパートの大家さん」



光くんは、そう言うと、さっきまで部屋の入り口に立っていたが、私の目の前に座った。