「噂をすればなんとやら!」

天の一言で何故か恥ずかしくなっていくあたしを見て芹沢が

「…咲乃、昨日大丈夫だったか?」

驚く発言をした。

いつもなら、
ここで毒のある一言を言うのにあたしの心配をしているのがなんか落ち着かない。

「はい、大丈夫でした。」

本当は大丈夫じゃなかった。

でも、強がりなあたしはこんなことしか言えない。

「芹沢さんですよね!

私、小暮ちゃんの親友の高村天です。
いつも小暮ちゃんがお世話になってます!」

天の自己紹介が始まっている。

「こちらも、お世話してます。

芹沢智久です。」

なんか、綺麗な言葉なのに内容が嫌味を含んでいる。

「芹沢さん…素を隠してますよね。」