「な、殴られたの…?痛む?」



「ちょっとだけね、でも大丈夫だよ」



「警察…来てたよね…?」



「うん、なんか近所の人が通報してくれたみたいで。
酔っ払い同士のケンカだから
なんでもないって言ってごまかしたから。
あの人も、
もう来ないと思うけど…
気をつけた方がいいよ?」



「ごめんねマーくん…
本当にごめんなさい…」



あたしは

自分が何も

できなかった弱さと



マーくんのキレイな顔についた

痛々しい傷あとに



涙が止まらなくて




コウちゃんなんかと付き合ってた事や


マーくんとこんな風に会ってた事


全部を後悔した。



あたしが悪いんだ。



マーくんをこんな目に遭わせちゃって…


どうやって償えばいいかわかんないよ…




涙は一粒、

また一粒と


こぼれ落ちた。