余裕のあるプレーに見えるけど、コートの中の選手達はみんな緊迫してるんだろうな………
あたしは自然に隼世くんを目で追ってしまう。
勝って………。
ほんとにサッカー大好きなの、あたしは知ってるよ。
だからこそ勝ってほしいんです。
試合の前半が終わり選手達が休憩に入る。
とりあえず、点数的にも隼世くん達が勝ってるから安心できるかな?
「よかったー………隼世くんが勝ってる!」
「そうね!余裕っぽいけど、どうだろ?後半巻き返されたら危ない……」
「それは嫌ですよ………」
「嫌でも向こうも負けん気強いから、くるんですよ」
玲菜はあたしの口調を真似て言った。
隼世くんがいるから大丈夫。
そう思ってたところで後半がスタート。
玲菜の言う通り、点数を決めてくる相手校。
危ないところで隼世くんがシュート。
「きゃー!!隼世くんカッコイイ!」
「恭平くん!頑張って~!」
確かに隼世くんはカッコイイです!
他の女の子が応援してるとちょっとなんだか心が………
モヤモヤします………。