とりあえず、スマホがあるんだから電話してみるのが一番。
電話をかけるけどこの人混みと騒がしさ。
出てくれないですよね~………。
「お姉ちゃん?」
「ううん、大丈夫だよ。あたしが必ず見付けてあげるからね」
「ありがとう……。今日ね、初めてのデートだったんだぁ~」
「デ、デート!?しょ、小学生が!?」
「うん。お友達もみーんなしてるよ」
悪気のない笑顔で女の子は笑った。
今時の小学生は、ませてるにも程があります……。
あたしは肩を落としつつ、女の子が迷子にならないように小さな手を握った。
わたあめ食べるのは一時、お休みです。
「お姉ちゃんは彼氏のこと好きー?」
「え?うん……好きだよ。優しいからね」
「……あたしの彼氏は意地悪なの!全然優しくしてくれないっ!」
きっとそれは好きだから、意地悪してイジメちゃう小学生特有の………
でもあたしは「そうなんだ」と苦笑い。
早く男の子を見付けてあげなきゃ………。
隼世くんにも会いたいです……。