ぶっきらぼうに強めに引かれて繋がれた手。
やっぱりまだ……手が触れるだけでドキドキします……。
チラッと後ろを向けば、玲菜と恭平くんがニヤニヤして見てるけど。
こうやって手を繋いで歩いてるだけで、とても幸せです。
「どこ行きたい?ってか、何したい?」
「ん~……あっ!わたあめほしい!」
「小学生しかいねぇんだけど!お前いくつ?」
「17歳です!でも、うさぎがぁー……」
あたしの大好きなキャラクターのうさぎが袋についたわたあめ。
わたあめも好きだけど、目的はうさぎちゃん!
「わたあめ!わたあめ買います!」
「小学生の後ろに並んで来い」
「う~……嫌みっぽく聞こえる!」
拗ねるあたしを小学生の群れの後ろに並ばせる隼世くん。
前に並んでるのは、ピンクのかわいらしい浴衣を着た女の子とそっぽ向いてる男の子。
なんだか、かわいいっ。
「うさぎがいいの?買ってやるけど」
「えっ!いや、あたしが買いますから!」
「じゃ、うさぎで決定な」
いつも隼世くんに奢らせてとても悪いです……。